anonymousの設定(Setup - Users)
最初にanonymous(匿名)ユーザの設定を行います。会員制のサーバにする場合でもanonymousで臨時でログインしたいこともあるでしょうからとりあえずanonymousのアカウントを作っておいてanonymousは使用不可にしておきましょう。
初めてftpサーバを運営する場合は、Homeディレクトリ、upload用ディレクトリ、download用ディレクトリを
まだ作っていないと思いますので、適当なディレクトリ名で作成し、download用ディレクトリに配布したいファイルを置きます。
ここでは次のような一般的なディレクトリ構成を例にとって説明します。
c:\pub |
readmeファイルやlistファイルを置くHomeディレクトリ。クライアントからは見かけ上のルートディレクトリになります。 |
c:\pub\down |
ユーザがファイルをダウンロードできるディレクトリ。 |
c:\pub\up |
ユーザがファイルをアップロードするディレクトリ |
●Setup
まず、「UserName」〜「Notes」までを下のように設定します。「Home directory」のディレクトリの指定を間違えると
見て欲しくないディレクトリが見えてしまうことになるので注意して設定してください。
原文 | 説明 | 設定 |
User Name |
ユーザ名 |
anonymous |
Group Name |
グループ名 |
|
Password |
パスワード |
|
Home directory |
ログイン時のディレクトリ |
c:\pub |
Notes |
メモ |
|
●アクセスルール(パーミッション)の設定
次に、ディレクトリのアクセスルールを設定します。アクセスルールとは、ユーザがどのディレクトリ内の
ファイルをダウンロードできるか、どのディレクトリにファイルをアップできるか、などの権限(パーミッション)のことです。
ここも設定を間違えると、クライアントに余計な物が見えてしまったり、ファイルが削除できてしまったり
するので、慎重に設定する必要があります。
まず、Addボタンを押してHomeディレクトリ(c:\pub)をaccess rulesに追加し、「Read」「List」だけにチェックがついている
状態にします。download用ディレクトリ、upload用ディレクトリも同様の操作で設定します。下の表を参考にして
間違えないように注意しながら設定してください。
表の○×は、○がON(チェック)、×がOFF(チェックしない)という意味です。
原文 |
原文 |
権限の説明 |
c:\pub |
c:\pub\down |
c:\pub\up |
Files |
Read |
DownLoad |
○ |
○ |
× |
Files |
Write |
UpLoad |
× |
× |
○ |
Files |
Append |
UpLoadのレジューム |
× |
× |
○(適宜) |
Files |
Delete |
削除 |
× |
× |
× |
Files |
Execute |
実行 |
× |
× |
× |
Directories |
List |
ファイルリスト取得 |
○ |
○ |
○ |
Directories |
Make |
ディレクトリ作成 |
× |
× |
○(適宜) |
Directories |
Remove |
ディレクトリ削除 |
× |
× |
× |
Sub-dirs |
Inherit |
配下のディレクトリにも適用(継承) |
× |
○ |
○ |
設定が完了すると、下の画像のようになります。
ここで、「Store」ボタンを押して設定を確定しておきます。
●Miscの設定
次に、「Misc」ボタンを押して、その他の設定を行います。
セキュリティの観点から、「相対パス」「多重ログイン非許可」「アイドルタイムアウト時間」をチェックすることが
望ましいと言えます。
Disable account | このアカウントを使用不可にする | × |
Show path relative to homedir | ディレクトリを相対パスで表示 |
○(必ず) |
Hide 'hidden' files | 隠しファイルを非表示 |
×(適宜) |
Always allow login | 最大ユーザ数に達したときでもログインを許可する |
× |
Allow only x login(s) from same IP address |
同じIPアドレスから、x重の同時ログインを許可(多重ログインの許可・非許可) |
○ 1login(推奨) |
Allow user to change password | ユーザ自身によるパスワードの変更を許可 |
× |
Max speed | 最大転送速度 |
- |
Idle time-out |
アイドルタイムアウト時間(分) |
15〜30 |
Max no of users | 最大ユーザ数 |
- |
Login message file | ログイン時のメッセージファイル |
- |
Password type | パスワードの種類(使い捨てパスワード等) |
Regular password |
●レートの設定
レートフリーではないサーバにする場合はレートの設定をします。「U/D ratios」を押してください。今回は、最も一般的なレート1:3を設定しましょう。
「Enable U/D ratios」と「Count bytes per session」をチェックし、Uploads=1、Downloads=3を
入力してOKボタンを押します。
※注意
anonymousの場合は、「Count bytes per session(ログオフするとクレジットが0になる)」をチェックします。一方、
「Count bytes all sessions」はIDユーザ用の設定で、ログオフしてもクレジットが保存されます。
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